エッチな体験談(風)の小説になります。
内容は管理者、もじゃえ郎が執筆したオリジナルのものです。
【美女アスリートとのエッチな思い出】
カメラマンになって10年。今でも忘れられない出来事がある。
俺のようなスポーツカメラマンは被写体となるアスリートとの直接の接点は無い。
俺たちはレンズ越しにアスリートを捉える。
超望遠レンズを使用しているため被写体との実際の距離はかなり遠い。
モデルに対するグラビア撮影を舞台としているカメラマンとの大きな差は、被写体とのその距離だろう。
俺が彼女を知ったのは、彼女が高校1年の頃のインターハイで、すでに中学生の頃から女子短距離で注目されていたスプリンターだった。
名前は西村七瀬。彼女は高校1年生にして、日本女子短距離界のスターとなった。
日本女子スプリンターとしては長身の170㎝。長い手足に、脂肪など全く乗っていない無駄をそぎ落としたしなやかな筋肉を持っていた。
サバンナを駆けるインパラように、野生の草食動物を思わせるような洗練された美しさがあった。
長い手足と足腰のバネを活かして、中盤からぐんぐんとスピード上げ、他の選手を引き離す。
俺はレンズ越しに彼女の走り、容姿に魅せられていた。
高校生1年生の頃の七瀬は細い身体にショートカット。一見、少年のように見える中世的な容姿だった。
彼女は大学、社会人を経て次第に美女アスリートとしても注目されるようになった。
俺も七瀬を撮った写真が何度もスポーツ雑誌の表紙や新聞に採用され、プロとして生計を立てられるようになっていった。
彼女の成長を見守り続け、女子アスリートがいかに過酷な存在か考えさせられる。
女性は10代の2次性徴をへて、女性的な身体に変化する。胸は大きく、身体は脂肪をまといふくよかに柔らかくなろうとする。しかし、女子アスリートが目指す身体はそれとは反するものだ。脂肪は極限までそぎ落とし、筋肉を磨く。食事はタンパク質中心。大会はアスリートの生理のサイクルに合わせてはくれない。トップアスリートは大会が近づくと生理が止まったり、周期が乱れたりする。
七瀬も十代後半にかけてそういった変化に苦労しスランプになった時期もあった。しかし、社会人になった後、トップに返り咲き10年にわたり女子短距離界をけん引してきた。
今日の試合を最期に彼女は引退する。
短距離界において30歳を超えても一線で活躍するアスリートは存在する。しかし、彼女は26歳で引退を選んだ。
故障による不調に加え、美女アスリートとして彼女の写真が、性的な対象としてSNSで拡散してしまい精神的にも疲弊していたのだ。
そのことについては、俺も責任を感じていた。実際、俺が撮った七瀬の写真は多く、俺は七瀬の魅力に魅せられていた。レンズ越しに七瀬を愛撫していたようなものだ。もともと露出の多いユニフォームに身体のラインがあらわになるデザイン。空気抵抗や機能性を追求した結果、行きついたデザインとは言え、角度によっては水着のように女性の秘部があらわになる。
そんな風に過去に思いを巡らせながらも試合は淡々と進み、七瀬の最後のレースは終了した。
結果はは予選敗退。
最期まで美しかった。26歳の今でもファンは多く、引退を惜しむファンが応援に駆け付けていた。
七瀬を追い続けた10年は終わった。これほど、情熱を注げるアスリートはもう日本にはいない。
この節目にいっそ海外に飛ぼうかと考えていた。
(なんか、緊張の糸が切れちまったなあ)
と心の中でひとりごちた。
なんだか、力が抜けた状態でカメラ機材をのっそりとした動作で車に積み込んだ。
そして、運転席に乗り込みエンジンを始動し、ハンドルを握ったその時だった。
「――えっ!」
誰かが後部座席に乗り込んだ。
一瞬、高価なカメラ機材を目的とした窃盗だと思ったが振り向いてすぐに物取りではないと分かった。
西村七瀬だ。
「西村七瀬……」
俺は絶句してた。スポーツカメラマンと被写体であるアスリートと接点はない。
「どうして?」
と絞り出すのが精一杯だった。彼女は濃いグレーのパーカーを着て、深々とフードで頭を覆っている。
フードから除く顔は西村七瀬だ。大きな瞳によく通った鼻筋、少し大きな口は口角があがっている。
「今井壮太さんですよね?」
彼女は笑みを浮かべながら言った。
「はい。でも、どうして俺の名前を……」
「だって、私の写真で表紙を飾ったの、ほとんど今井さん写真だもの」
たしかに表紙など、大きな記事でアップで取り上げられた写真の場合、撮影者がクレジット表記される。でも、俺はマスコミなどに顔出ししているわけではない。俺が今井壮太だということは同じ業界人しか知らないはずだ。
「私、知ってましたよ。ああ、あの人が今井さんだなあって。私、目がいいんです」
驚いた。レンズ越しに彼女を見ていたつもりが自分も見られていたのだ。確かに撮った写真をモニターで選定しているとき、ふと七瀬とレンズ越しに目が合うような感覚になった。しかし、距離が離れていたため気のせいかと思っていた。
「今井さんが私をいちばん、綺麗に撮ってくれたから……」
七瀬は俺の目を見つめて言った。
「君は本当に綺麗だったから]
恥じらいもなく、素直にそう返した。
後部座席から彼女は身体を寄せてきた。
そして、俺の唇に軽くキスをし、耳元で囁いた。
「二人きりになれる場所に連れて行って――」
そのあとはどう運転してホテルまで着いたか、記憶にない。
もつれるように部屋に入り、唇を重ねた。
「汗かいているからシャワーに入りたい……」
「ごめん。ずっと、レンズ越しに君の汗を嘗め回していたんだ。君の全部を感じさせて」
恥じらいなんてない。彼女と唇を重ねた瞬間から頭のどこかが痺れている。彼女の汗の匂い、しょっぱくも酸っぱくもある汗の味、服を脱がし全身をくまなく舐めた。
「いやん。壮太さんワンちゃんみたい」
七瀬が笑う。「壮太」と名前で呼んでくれたことがうれしかった。
「七瀬……」
ディープキスからまた首筋、背中へと舌を這わせる。彼女の背中は張りのある筋肉でおおわれている。そして、彼女の腹筋をなぞった。腹筋はシックスパックに割れている。無駄のない美しい身体。レンズ越しに何度も嘗め回し焦がれた身体が目の前にあった。
「綺麗だよ、七瀬」
ゆっくりと彼女をベッドに誘う。ベッドに横たえた七瀬は野生の動物のようだった。けっして、女性的な身体ではない。胸は小さく、脂肪という脂肪はそぎ落とされている。
筋肉に覆われた肢体はやはり野性的な美しさをまとっていた。
ゆっくりとふくらはぎを揉む。特に右ふくらはぎはこの1年、故障のもとだった。右ふくらはぎから股関節にかけて優しく揉みしだいた。
「あっ、あん。やっぱり壮太さんは私のことずっと見てくれたんだ」
「ずっと、頑張ってきた君の身体すべてに感謝したい。全部、愛してあげるよ」
そういって、彼女の全身をゆっくりと時間をかけて愛撫した。
「私も、壮太さんにお返ししたいの」
そういって、ディープキスを続けながら、七瀬も俺を裸にして全身を愛撫した。
お互いがお互いを愛撫する。
10年間レンズ越しの接点しかなかったはずなのに、ずっと昔から分かりあっていたかのような感覚。
ひょっとしたらレンズを通してずっと繋がっていたのかもしれない。
お互いの身体の熱が頂点になった頃、俺は彼女の女性器に指を挿入した。彼女はパイパンだった。女子アスリートはユニフォームに毛がこすれるの嫌がって、全剃りしている子が多いとは聞いたことがあったが本当だった。そして、愛液で溢れたそれは俺の中指をすんなりと奥までいざなった。
「すごい、七瀬。膣の中まで筋肉で制御されているみたいだ」
「いや、恥ずかしい……。あぁ、あん、あぁぁぁぁ!感じる。いい、気持ちいいの」
「好き!壮太さん、スキ――」
彼女がトップアスリートとして禁欲生活を続けていたことを知っている。彼女の秘部はピンク色でとてもきれいだ。あまり、経験はないだろうとは思った。
「七瀬、綺麗だよ。感じる?綺麗だよ」
「うん。感じるの。あっ、感じる。アッ、壮太さん優しい……あぁぁ、いく!」
絶頂と共に、俺の指を彼女の膣がギュっギュっと締め付ける。その淫猥なさまに俺の男根は最高潮に勃起していた。
「壮太さんと繋がりたい。壮太さん!」
彼女がうるんだ瞳で訴える。
俺は、亀頭を彼女の膣口に押し当てた。
(きつい!)
筋肉質な膣は中指でほぐした程度では、入口はまだまだきつかった。
しかし、愛液に満たされた膣はゆっくりと俺の男根に絡みつき、のみ込んでいく。
「すごいよ七瀬。膣が意思を持っているみたいにのみ込んでいくよ。分かる?」
「いやぁ、ぁん。恥ずかしい……あぁぁ、でも気持ちいいの。熱いのが入ってくる……」
七瀬は恍惚な表情で虚空を見つめている。ほどなく俺の男根は奥に達した。
その状態で10秒ほど膣の感触を堪能する。彼女の膣は内部だけどビクンビクンと小刻みに収縮を繰り返していた。
小さな乳房を優しく揉む。そして、ピンと立っている乳首を優しく刺激した。
「あん!」
その反応がかわいくてしばらく続けた。
「いじわる。あん」
「だって、可愛いから。嫌ならやめる」
「あん。続けてぇ――」
乳首を愛撫しながら優しく、男根を引き、また、ゆっくりと差し込んだ。
「あっ、気持ちいいところに当たってるの」
反応がいちいち可愛い。アスリートとしてレースに臨んでいた時の凛とした表情の七瀬とは違う魅力だった。
ゆっくりと腰を打ち付けてはゆっくりと引く腰の動きを繰り返す。膣ひだの絡みつきと締め付けがたまらない。
それほど時間をかけずして、射精感の近づきを感じた。
(やばい、興奮のあまりコンドーム着けてなかった)
「ごめん、七瀬。今からゴム着けるね」
と伝えたが――。
「ダメ!」
と長い足で腰をロックされてしまった。いわゆる「だいしゅきホールド」の状態になった。
「私、試合の前後は生理こないから大丈夫だよ。このまま壮太さんを感じたい――」
その言葉で箍がはずれるように、腰の動きが早くなる。
「あぁぁぁぁ、ダメ、激しい、あ、あ、い、イクのイクのもっと!あぁぁぁぁ!!」
「俺もイク。ななせ!」
「あん、あん、あん、あぁぁぁぁ!」
頭の中が真っ白になり七瀬の中で果てた。
ビュービューと精子が七瀬の子宮にめがけて放出されている。これほど大量な、そして長い射精はいつぶりだろうか。
長い射精がおさまると、七瀬の短い髪を撫でながら唇にキスをした。
◇後日談
あの情熱的な1日から1週間後、予定通り俺は海外へ出立した。
七瀬は指導者として、新たなスタートに立つべく頑張っている。空っぽの自分がそばにいては依存してしまいそうで怖かった。
海外で活動して3か月、何枚かインターナショナル誌にも俺の写真が掲載され自信も着いたころ。七瀬に会いたくてしようがなくなった。
電話やメールなどでは連絡を取り合っていたが、七瀬の笑顔、肌の感触を思うと身体が熱くなる。
日本へ帰国しようと、決めた矢先、東側経済圏で「スパイ」と難癖をつけられカメラと携帯電話を没収される事案に遭遇、大使館に掛け合ったりすったもんだで1か月七瀬との連絡が途絶えてしまった。
携帯を取り戻し起動すると、七瀬からの大量の着信履歴があった。
あわてて、時差も考慮せず電話した。
「良かったぁ……。壮太さん無事なんだね。良かった……」
「ごめん。出国の際、携帯電話取り上げられて焦った」
「既読も着かなかったから、壮太さんに見限られたかと思って不安だったの……」
「俺も七瀬に会いたい。手続きが済んだらすぐにでも日本に帰るから」
「できれば、直接壮太さん伝えたいことがあるから待ってる」
そうして、世界的にコロナウイルスが流行したりで帰国に1か月かかった。
飛行機の到着時間を伝えていたが、彼女は空港まで出迎えてくれた。ゲートを出ると彼女が小さく手を降っているのが見え、すぐに歩み寄った。彼女の立ち姿に妙な違和感を覚えた。ゆったりとしたデザイン服を纏っている。
「俺の方から、すぐに会いに行ったのに」
「すぐに会いたかったの」
そういって、俺の手を取り彼女のお腹に誘う。
「えっ?」
彼女のお腹の張りは、筋肉の張りとは明らかに違う。
「赤ちゃん。24週だよ……喜んでくれる?」
「俺の子供……。だって、アスリートは試合前後は生理が来ないって……」
七瀬は不安そうに俺を見つめている。ゲート周りの喧噪など関係なく二人だけの時間が流れる。
「私、壮太さんとしか結ばれてないよ。喜んでくれないの?」
彼女は不安そうに声を絞り出す。
「そんな、嬉しいよ。ちょっとびっくりしただけ。でも君の優秀な遺伝子を俺なんかで――」
言いかけて、七瀬の強い視線に阻まれ止めた。
それから、カメラのシャッターを押すしか知らない男と、誰よりも速く走り続けた女のが、親戚のあいさつ回りや関係者への挨拶、入籍の手続きに奔走した。
俺が海外に長く旅していたこと、授かり婚ということもあり結婚式は出産後ということになった。
子供は順調に七瀬のお腹の中で育っている。
36週目の検診で元気な男の子だと告げられた。
アスリートばかり撮ってきた相棒のキャノンEOS-1Dが自分の子供の写真で満たされていくのかと想像すると急に涙がこぼれた。
「なあに、壮太さん泣いてるの?」
「なんか、ちょっといろいろ想像したら、『感極まった』ってな感じ……」
といいつつ相棒のカメラをさすっていると
「まさか、その大きなカメラで子供を撮るの?」
と七瀬が笑っている。
――そうだな、七瀬でも子供を撮りやすいように EOS Kissでも買うか。
検診の帰り道、七瀬とゆっくりと公園を歩いて思った。
――完――
※登場人物、団体、すべてフィクションです。